能登脳卒中地域連携協議会データベース活用推進委員会からのお知らせです。
課題名:能登脳卒中地域連携パス登録患者のデータベース解析
<対象者情報>
脳卒中を発症し能登地域の急性期病院入院し、能登脳卒中地域連携パスへの登録を同意された方へ
<研究の背景・目的・意義>
本邦において脳卒中は、主な死因の第4位、要介護の原因の第1位である。脳卒中の国民医療費は、年間1兆7222億円にのぼり、総医療費の 6.3%、高齢者医療費の8.5%(1兆4030億円)が費やされています。一方、2009~2013年に石川県能登地域では年間約800名が脳卒中を発症し、自宅復帰はそのうちの約6割で、残りの4割から死亡を除けば約3割の方が入院継続あるいは施設入所が必要です。また、脳卒中の再発率に関しては十分なデータは明らかにはなっていませんが、脳梗塞の再発率は年間3%程度と言われています。したがって、医療資源が年々逼迫していく状況下です。今後も当地域の方々により良い治療を提供し続けるためには、再発を防止することが極めて重要と考えられます。本研究の目的は、多施設での脳卒中発症後の患者データを分析し、脳卒中の再発予防をはじめ、治療に役立てるための新しい知見を得ることです。
<研究機関ならびに対象>
2008年6月から現時点までに能登脳卒中地域連携パスに登録された患者さんの中から本研究の調査対象となる患者さんを抽出し、その方々が対象となります。
<研究方法>
データベース活用推進委員会(以下、データベース委員会)は、能登脳卒中地域連携パスに登録された母集団から各研究が目的とする対象症例を抽出し、その対象症例の登録IDリストを作成します。なお、この登録IDは複数の登録病院が各々登録の際に付与したもので、各登録病院のみが各病院の症例IDとの対応表を保管し、データベース委員会はそれらの対応表を知ることはできません。データベース委員会は、この登録IDリストをそれぞれの登録病院へ送付します。各登録病院は、この送付された登録IDリストを元に、各登録病院に保管されている登録IDと自院の症例IDの対応表から調査対象となる症例を特定します。各登録病院所属のデータベース委員は、これらのカルテをベースに、各研究に必要とされるデータ抽出項目を後ろ向きに調査収集します。各登録病院は、各データベース委員が調査収集したデータ抽出項目の結果をデータベース委員会へ送付します。データベース委員会は、各登録病院から収集したデータ抽出項目を解析することで、脳卒中の再発予防をはじめ、治療に役立てるための新しい知見を得て適切な対処法を探ります。
<個人情報保護への配慮>
本研究で用いられる資料では個人情報は匿名化され、個人が特定されることはありません。また、個人が特定されるような、氏名、住所、生年月日、治療を受けた日時などの情報は一切公表されません。上記の研究に該当されると思われる患者さんで、質問事項、また「自分のデータは使わないでほしい」という希望のある方は下記の窓口までご連絡ください。
<研究参加に伴う費用>
本研究はこれまで患者さんに対して行われた治療をまとめるものです。研究の費用は能登脳卒中地域連携協議会の予算で賄われます。そのため、通常診療以外に、新たに負担をおかけすることはありません。
<研究結果の開示について>
研究の成果は、個人が特定されない方法で学会発表や学術誌などで公表されることがあります。
<主たる研究機関および質問・苦情問い合わせ先>
能登脳卒中地域連携協議会データベース活用推進委員会
委員長 川北 慎一郎
能登脳卒中地域連携協議会管理局
〒926-8605石川県七尾市富岡町94番地
社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院
担当:地域連携課 石川
tel 0767-52-3211 fax 0767-52-3218
e-mail nntk@keiju.co.jp