能登脳卒中地域連携協議会管理局
「食形態マップ」を更新しました。
日頃より「食形態マップ」の取り組みにご協力頂き誠に有難うございます。
登録施設数は、医療、介護、福祉の分野から計47施設です。
「食形態・とろみチェックシート」や分類コンセプトを含めた全文が以下でご覧頂けますので、ぜひご一読ください。
今後も情報の追加や更新はすべてこのホームページ上で行っていく予定です。
更新は年1回ですが、新規登録や変更は随時受け付けております。下記「食力の会」事務局までお問合せください。
本書に掲載のイラスト、写真、文章の無断転載を禁じます
「食力の会」代表
公立能登総合病院歯科口腔外科 部長
長谷 剛志
初回 2016年1月
第1回更新 2017年3月
第2回更新 2018年2月
第3回更新 2019年2月
第4回更新 2020年3月
第5回更新 2022年3月
第6回更新 2023年2月
「登録施設数」 47 (病院20 施設27)
地域には、食べる事が困難となった人に提供される食形態の「呼称」が多数混在しています。そのため、各施設間で患者や利用者の食事情報について連携をとる際に食形態をイメージしにくく、誤った物性の食事が提供されるなど、不利益が生じています。
そこで、医療および介護関係者が食形態について共通認識を持ち、各施設で適切な食事を提供できることを目的として「食形態マップ」を作成しました。
「学会分類2021(食事)」を参考に、「食力の会」では当地域において食形態の種類が多いコード4 以上に独自の分類基準を設けた。
注) コード番号は施設間連携の共通コードです。したがって必ずしも摂食・嚥下障害の重症度に対応した食形態の順序ではありません。
コード | 形態 | 目的・特色 | 主食の特色 | 備考欄への記入事項 | |
---|---|---|---|---|---|
0 | j | 均質で付着性・凝集性・硬さに配慮したゼリー | 嚥下評価・訓練用の位置づけで丸飲みすることが可能。 誤嚥した場合を考慮し、タンパク質含有量が少ない。 |
||
t | 均質で付着性・凝集性・硬さに配慮したとろみ水 | 嚥下評価・訓練用の位置づけでゼリー丸飲みで誤嚥したり、ゼリーが口で溶けたりしてしまう場合に適する。タンパク質含有量が少ない。 | |||
1 | j | 均質で離水が少ないゼリー・プリン・ムース状 | 咀嚼能力を必要とせず、スプーンですくった状態で食塊状となっているもので0jよりは表面のざらつきがある。ミキサーを使用し再形成した「ソフト食」を含む。 | 物性に配慮したおもゆやミキサー粥のゼリー。 | [主食] ・凝固剤の種類(酵素使用の有無 |
2 | 1 (つぶなし) |
スプーンですくえる | 口腔内の簡単な操作で食塊状となるもので、なめらかで均質なもの。 | 増粘剤あり(とろみ付けしたおもゆ、付着性が高くならないように処理をしたミキサー粥) | [副食] ・ミキサーにかけているか ・とろみの有無(種類) ・粒の有無 [主食] ・とろみ剤の有無(種類) ・粒の有無・べたつき |
2 (つぶあり) |
ピューレ・ペースト・ミキサー状 | 口腔内の簡単な操作で食塊状となるもので、やわらかい粒などを含む不均質なもの。 | 増粘剤なし(粥をそのままミキサーにかけたもの。べたつきが残る。) | ||
3 | 形はあるがやわらかく多量の離水がない | 舌で押しつぶしが容易なくらいやわらかいものであるが、粉砕再成形することや均一さは必須ではない。一般の調理方法で素材を選んで工夫した物、様々な技術で素材を軟化させた市販の製品を含む。 | 離水に配慮した粥。 | [主食] ・増粘剤や凝固剤の種類 |
|
4 | 軟-小 | 大きさ1cm未満・軟らか | 柔の基準は「歯・義歯がなくても歯茎でつぶして食べられる」もの。 誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。 |
全粥や軟飯。 | [副食] ・硬さ ・大きさ(加工なし/1.0cm以上/1.0未満) ・とろみの有無(種類) ・禁止食材 |
軟-中 | 大きさ1cm以上・軟らか | ||||
軟-大 | カットなし・軟らか | ||||
硬-小 | 大きさ1cm未満・硬め | 硬の基準はやわらかさに配慮しているが「歯・義歯を必要とする(望ましい)」もの。誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。 | |||
硬-中 | 大きさ1cm以上・硬め | ||||
硬-大 | カットなし・硬め | ||||
一般食 | 食材配慮 あり |
咀嚼機能に配慮あり(揚げ物なし、繊維が多い物を除く等) | 米飯。 | [副食] ・食材・調理の配慮 |
|
食材配慮 なし |
咀嚼機能に配慮なし |
食形態マップとは、自施設と他施設の食形態を把握するためのものです。
他施設では『〇〇食』と呼ばれている食事が、自施設ではどの食事に該当するかを確認する際に使用します。(その逆も然り)
この冊子では、施設数が多いため前ページの様に地図状になつた食形態マップは掲載されていません。そのため、縦軸の分類コードをもとに自施設と他施設での食形態の確認を行ってください。
下記の表から、A病院で『嚥下II度食』と呼ばれている食事は、施設Cでは『ソフト』と呼ばれていることが分かります。
『使用例1)施設Dが患者を受け入れる場合』
『使用例2)A病院が患者を退院させる場合』
注)食形態マップのコードは、『コード:0』~『コード:一般食』の順番で形態をアップさせるためのものではありません。※「嚥下ピラミッド」などの概念とは異なります。
※全体を、「奥能登」「七尾」「羽咋」「河北」「金沢」の5つの地区に分け、病院・施設ごとに50音順で表記しています
奥能登地区
■病院
■施設
七尾地区
■病院
■施設
羽咋地区
■病院
■施設
河北地区
■病院
金沢地区
■病院
すべて
■上記全データ
食力の会 事務局 公立能登総合病院 臨床検査部 e-mail : syokuriki@noto-hospital.jp TEL : 0767-52-6611(内線3105) 森田 絹代 |
発行:能登脳卒中地域連携協議会 管理局:社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院内 〒926-8605 石川県七尾市富岡町94番地 TEL:0767-52-3211 ホームページ : https://noto-stroke.net/ メール : nntk@keiju.co.jp 監修:食力の会 |