食形態マップ

食形態マップ


「食形態マップ」を更新しました。

  日頃より「食形態マップ」の作成・運営にご協力頂きまして誠に有難うございます。
 新規登録施設の追加と一部内容変更に伴い「食形態マップ」を更新しました。
 登録施設数は、医療、介護、福祉の分野から45 施設となりました。
 「食形態マップ」は「どこでも、誰でも、地域の食の情報が共有できる」ことを目標として作成された食形態の対応表です。今後も登録施設数を増やすと同時に、「食形態マップ」の使用方法や意義を伝達し、その効果を示していく必要があります。
 また、情報の追加や更新はすべてこのホームページ上で行っていく予定です。分類コンセプトを含めた全文が以下でご覧になれますので、ぜひご一読ください。

 本書に掲載のイラスト、写真、文章の無断転載を禁じます

平成29年2月



更新日 平成29年2月1日
「登録施設数」  45 (病院20 施設25)
「新規登録施設」
奥能登地区 こすもす(特別養護老人ホーム)

「内容変更施設」
奥能登地区 あての木園(特別養護老人ホーム)
七尾地区 公立能登総合病院

更新は年1回行います


はじめに

 摂食・嚥下障害を有する患者に提供される食形態の「呼称」は多数混在し、各施設間で患者の連携をとる際にイメージしにくく、誤った食形態が提供されるなど、 患者および関係者の不利益となっている。
 そこで、医療および介護・福祉関係者が食形態について共通認識し、各施設で適切な食事を提供できることを目的として「食形態マップ」を作製した。
 「食形態マップ」は施設間の食形態を横断的に検討するための地域連携ツールである。

「食形態マップ」の意義

  1. 各病院・施設・在宅に携わる医療および福祉関係者が食形態について共通認識できる。
  2. 施設間で患者を申し送る際に食形態に関する情報伝達の混乱を可能な限り少なくする。
  3. 他施設との比較により自施設の食形態を摂食・嚥下機能レベルに応じて段階的に再認識できる。
  4. 地域包括として多施設の食形態を把握しやすい。

2016年1月 「食力の会」代表
長谷 剛志

「分類コンセプト」について

 「食力の会」では先に完成していた奥能登地区の病院・施設の「食形態マップ」と七尾鹿島地区の「食形態マップ」を統合するにあたって日本摂食・嚥下リハビリテーション学会が発表した「嚥下調整食学会基準案2012」をもとに調整を行った。その後、2013年9月に学会より「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013」(以下略称「学会分類2013(食事)」)が発表されたことを受けて「食力の会」でも新基準に準じた改定を行うこととした。
 「学会分類2013(食事)」の解説文において「段階を大きく5段階とし、これにより既存の分類との整合性を計り、多くの施設で基本的に使用できることを目指した。各施設・地域で、より細かい区分を作成・利用することは可能である。」との表記がなされており、地域で使用しやすいような区分を設けることを推奨している。「食力の会」では当地域において食形態の種類が多いコード4以上に独自の分類基準を設けた。

「分類コンセプト」

  • コード4は「やわらかさ」の視点と「大きさ」の視点から6パターンに分類した。
  • 「やわらかさ」の基準は咀嚼能力の観点から「歯・義歯がなくても歯茎でつぶして食べられる」ものをコード4−柔とし、やわらかさに配慮しているが「歯・義歯を必要とする(望ましい)」ものをコード4−硬とした。「大きさ」の基準は窒息の危険性を考え、1 ㎝未満(小)、1cm 以上(中)、カットなし(大)の3パターンに分類した。
  • 一般食においてコード4には分類できないものの硬い食材に配慮した食形態を用意している施設が多いことから、一般食を「食材配慮あり」「食材配慮なし」の2 パターンに分類した。
  • 主食においてコード2-増粘剤なしは、粥をそのままミキサーにかけたものを示す。「学会分類2013(食事)の解説文にはこのような食形態の粥は嚥下調整食として適切ではないとの表記がなされている。しかし、当地域には提供している施設が存在するため、増粘剤の有無の表記を条件として特別にコードを設けることとした。

「分類コンセプト」早見表

注) コード番号は施設間連携の共通コードです。したがって必ずしも摂食・嚥下障害の重症度に対応した食形態の順序ではありません。

コード 形態 目的・特色 主食の特色 備考欄への記入事項
0 j 均質で付着性・凝集性・硬さに配慮したゼリー 嚥下評価・訓練用の位置づけで丸飲みすることが可能。
誤嚥した場合を考慮し、タンパク質含有量が少ない。
   
t 均質で付着性・凝集性・硬さに配慮したとろみ水 嚥下評価・訓練用の位置づけでゼリー丸飲みで誤嚥したり、ゼリーが口で溶けたりしてしまう場合に適する。タンパク質含有量が少ない。    
1 j 均質で離水が少ないゼリー・プリン・ムース状 咀嚼能力を必要とせず、スプーンですくった状態で食塊状となっているもので0jよりは表面のざらつきがある。ミキサーを使用し再形成した「ソフト食」を含む。 物性に配慮したおもゆやミキサー粥のゼリー。 [主食]
・凝固剤の種類(酵素使用の有無
2 1
(つぶなし)
スプーンですくえる ピューレ・ペースト・ミキサー状 口腔内の簡単な操作で食塊状となるもので、なめらかで均質なもの。 増粘剤あり(とろみ付けしたおもゆ、付着性が高くならないように処理をしたミキサー粥) [副食]
・ミキサーにかけているか
・とろみの有無(種類)
・粒の有無
[主食]
・とろみ剤の有無(種類)
・粒の有無・べたつき
2
(つぶあり)
口腔内の簡単な操作で食塊状となるもので、やわらかい粒などを含む不均質なもの。 増粘剤なし(粥をそのままミキサーにかけたもの。べたつきが残る。)
3 形はあるがやわらかく多量の離水がない 舌で押しつぶしが容易なくらいやわらかいものであるが、粉砕再成形することや均一さは必須ではない。一般の調理方法で素材を選んで工夫した物、様々な技術で素材を軟化させた市販の製品を含む。 水分がサラサラの液体でないように配慮した3分粥、5分粥、全粥。粒を含むゼリー化した粥を含む。 [主食]
・とろみ剤や凝固剤の種類
4 柔-小 大きさ1cm未満やわらか 柔の基準は「歯・義歯がなくても歯茎でつぶして食べられる」もの。
誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。
全粥や軟飯。 [副食]
・硬さ
・大きさ(加工なし/1.0cm以上/1.0未満)
・とろみの有無(種類)
・禁止食材
柔-中 大きさ1cm以上やわらか
柔-大 カットなしやわらか
硬-小 大きさ1cm未満かため 硬の基準はやわらかさに配慮しているが「歯・義歯を必要とする(望ましい)」もの。誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。誤嚥と窒息のリスクを配慮して素材と調理法を選んだもの。
硬-中 大きさ1cm以上かため
硬-大 カットなしかため
一般食 食材配慮
あり
  咀嚼機能に配慮あり(揚げ物なし、繊維が多い物を除く等) 米飯。 [副食]
・食材・調理の配慮
食材配慮
なし
  咀嚼機能に配慮なし
  • 基本分類は「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013」に準ずる
  • 特別な対応ができる場合は「*とろみ対応」「*きざみ対応」の付記を行う
  • 「コード2」に関しては副食と主食のコードは一致するものではなく、副食・主食それぞれに応じたコードである。

食形態マップの使用方法

 食形態マップとは、自施設と他施設の食形態を把握するためのものです。
他施設では『〇〇食』と呼ばれている食事が、自施設ではどの食事に該当するかを確認する際に使用します。(その逆も然り)

 この冊子では、施設数が多いため前ページの様に地図状になつた食形態マップは掲載されていません。そのため、縦軸の分類コードをもとに自施設と他施設での食形態の確認を行ってください。

 下記の表から、A病院で『嚥下II度食』と呼ばれている食事は、施設Cでは『ソフト』と呼ばれていることが分かります。

食形態マップの使用方法

『使用例1)施設Dが患者を受け入れる場合』

  • A病院では、『嚥下III度食(ペースト)』を食べていた
  • A痛院『嚥下III度食(ペースト)』は、食形態マップの<コード2-1>に該当する
  • 施設Dで、食形態マップの<コード2-1>に該当する食事は『ミキサー』である
  • 入所時に『ミキサー』を提供

『使用例2)A病院が患者を退院させる場合』

  • 現在、A病院では『嚥下I度食』<コード1j:たんぱく質含有量の多少は問わない>を提供している
  • 退院先の施設Cでは、A病院の『嚥下I度食』<コード1j:たんぱく質含有量の多少は問わない>と同等の食形態に対応しているかを確認する
  • 必要があれば、食形態の変更を検討する

注)食形態マップのコードは、『コード:0』~『コード:一般食』の順番で形態をアップさせるためのものではありません。※「嚥下ピラミッド」などの概念とは異なります。

食形態マップ

奥能登地区

病院



施設



七尾地区

病院



施設



羽咋地区

病院



施設



金沢地区

病院


※全体を、「奥能登」「七尾」「羽咋」「金沢」の4つの地区に分け、病院・施設ごとに50音順で表記しています





食力の会 メンバー

公立能登総合病院歯科医師長谷 剛志
言語聴覚士籔越 文佳
管理栄養士今村 なつ美
辻井 寛子
前田 美紀
臨床検査技師森田 絹代
社会医療法人財団菫仙会 恵寿総合病院言語聴覚士谷内 節子
管理栄養士前田 美穂
小蔵 要司
市立輪島病院管理栄養士北川 めぐみ
独立行政法人国立病院機構 七尾病院管理栄養士田口谷 賢作
永田 まり子
円山病院管理栄養士谷口 佳津子
佐原病院管理栄養士山田 三恵子
特別養護老人ホーム のとじま悠々ホーム管理栄養士森野 外喜子
特別養護老人ホーム 秀楽苑管理栄養士島本 喜恵子
介護老人保健施設 有縁の荘管理栄養士久岡 夕子
特別養護老人ホーム 鹿寿苑管理栄養士山口 節子
特別養護老人ホーム あっとほーむ若葉管理栄養士中白 朋子

お問い合わせ先

食力の会 事務局
公立能登総合病院 臨床検査部

e-mail : syokuriki@noto-hospital.jp
TEL : 0767-52-6611(内線3105)
森田 絹代
発行:能登脳卒中地域連携協議会
管理局:社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院内
〒926-8605 石川県七尾市富岡町94番地
TEL:0767-52-3211
ホームページ : http://noto-stroke.net/
メール : nntk@keiju.co.jp
監修:食力の会